「シェエラザード」読了

3/15(土)の日記。

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最近、読書熱が久々に燃え上がってきている。
しかし、節約しても毎月支出の足が出るという有様の中、
ブコフで105円の文庫本を買うのもためらわれている始末。ｗ

そこで、先日実家に帰った際に、
親父やオカンが読み終わった本を何冊か借りてきたワケだ。
全然俺が知らない作家やジャンルを無料で読めるんだから良い機会。

で、まず読んでみたのが浅田次郎「シェエラザード(上)(下)」。
かの有名な「鉄道員(ぽっぽや)」で直木賞取った人らしいけど、
「鉄道員」すら未読です。。。



で、「シェエラザード」なんだが、
第二次世界大戦中に沈んだ「弥勒丸」引き揚げをめぐる話。

この弥勒丸という船は、日本が敵対している連合国側からの要請により、
連合国側捕虜のための救援物資を輸送することになる。

そのため、協定により、安全に航海できる権利を与えられた船なのだが、
連合国側潜水艦の魚雷攻撃により、二千人の命を乗せて台湾海峡に沈んだ。

何故攻撃を受けて沈まねばならなかったのか。。。
そしてこの船を引き揚げようとする謎の中国人の正体は。。。
現在と過去の話が同時に進行していき、最後には全てリンクするのである。

これ以上書くとダラダラ書き過ぎてしまうので、ここら辺でやめておきますが。ｗ
この物語は、実際にあった「阿波丸事件」というのを元にしているらしいんですわ。

で、この「阿波丸事件」なんだが、
犠牲者の数なら、かの有名なタイタニック号を上回っているのだが、
沈没原因は誤爆とされ、うやむやのまま闇に葬られてしまった事件なのである。

「戦争を知らない～子供たち～さ～」の自分にとっては、
とにかくこの簡単に人が死んでしまう狂気の時代が、
自分が生まれる数十年前に実際にあったことを、
信じろっつったって、物語以上に実感することなんか土台無理なんである。

それでも、知らなきゃいけないことなんだな、と思う。
痛みや後悔を忘れると、人は繰り返してしまうから。

こういう本を読んで、やっと最近、歴史に興味が持てるようになってきたなぁ。
高校の頃なんか、歴史の授業に反感すら抱いていたからな。
昔のことを知ったからって何になるんだよ、って。
ま、授業自体がそういう年号詰め込み式の内容でしかなかったから、
それで興味持てるわけもないんだが。

歴史の教科書読むより、「シェエラザード」とか読んだ方がよっぽど良いよ。
あと「ベルばら」と「あずみ」な。ｗ
大切なのは「年号」じゃなくて「人間」だろ。
「人間」がいなきゃ「歴史」だって無いんだからさ。

クロマニョン人とかはとりあえず置いておいて。。。ｗ

ところで、この物語のタイトルとなっている「シェエラザード」は、
ニコライ・リムスキー・コルサコフ作曲の交響組曲である。
俺はクラシック音楽と曲名がなかなかリンクできない男なので、
聴いたことあるのかどうかはわからないが。ｗ

シェエラザードといえば千夜一夜物語。
アラビアンナイト。
アルフ・ライラ・ワ・ライラ。

いろいろと良くは知らないものにリンクして、
自分はまだ何も知らないんだなぁ、、、という気分でいっぱいの最近。
歴史や歴史的な作品には貪欲な知識欲を持って接していきたいなぁ。
お金のあまりかからない方法を模索しつつね。ｗ

シェエラザード、聴かなきゃ。